高収入のイメージが強い医師。事実厚生労働省が発表している職種別平均賃金によれば、医師の平均収入は弁護士などを抑え２位にランクインしています。その医師の中でもとりわけ高収入なのが美容外科医です。開業せずとも勤務医で年収が5,000万円を超える医師さえ珍しくないと言われていますが、なぜ美容外科医は他科の医師と比べても高額な収入が望めるのでしょうか？ 美容外科医の収入の実情に迫ります。
（参考資料）
＊賃金構造基本統計調査の職種別賃金額
美容外科医は初任給から高額
多くの美容外科では、初任給ですでに一般的なクリニックで1,500万円〜1,800万円、大手のクリニックになると、2,200万円〜2,500万円が相場と極めて高額です。保険診療の勤務医の初任給相場が500万円〜900万円であることを考えると、初任給の段階で２倍〜３倍の年収が望めることになります。美容医療は自由診療のためクリニック独自に診療費の価格設定を行えます。高い品質と技術、新しい治療を求めるお客さまのニーズに合わせると余裕を持った価格設定にすることが可能であり、必然的に高い技術を持つ医師の収入も高額になるのです。
やればやるほど収入が上がる！ 美容医療はインセンティブの割合が大きい
加えて美容外科医は収入にインセンティブが大きくプラスされるため、やればやるほど収入アップが見込めることも高収入を得られる要因です。メスを使う手術なのか、レーザー治療なのか治療の種類・リスクによって単価が異なり、それに比例してインセンティブが付きます。手術がメインのクリニックの医師では3年目で年収5,000万円超えをする医師も出始め、4年目になると1割〜2割の美容外科医が年収5,000万円超えを叶えます。
高収入な美容外科医の特徴
美容外科医が収入を上げるためには、技術が高いことは言うまでもありませんが、行える施術の種類が多いことも重要な条件です。目や鼻の施術も得意だけどボディの施術実数も多くセンスもあるなど、得意な施術の種類が豊富な医師は当然インセンティブも多くなります。ほかにも人当たりがよく、カウンセリングが上手であることもとても大切な要素です。病気が治った時点で治療終了の保険診療と違い、明確なゴールがないのが美容医療です。しみが治ったらしわが気になりだしたということもあります。悩みが漠然として何をどうしたらいいかわからない方もいます。そんなお客さまの願望を上手に汲み取り、求めている治療へ導き、時にはお客さま自身も気づいていなかった「なりたい自分」を実現させることが施術への満足感につながり、インセンティブをアップさせることにもつながります。
目指すは分院長? はたまた開業?
当然ですが、分院長になる、開業するといった道は高額な収入が望みやすくなります。分院長の年収相場はクリニックにより異なりますが、平均的に見ると脱毛、AGA治療がメインのクリニックだと2,200万円（インセンティブはつかないことが多い）、美容皮膚科だと2,000万円~2,500万円＋インセンティブ、美容外科で、3,000万円〜4,000万円＋インセンティブと、インセンティブ次第ではかなりの高収入になります。実際に年収5,000万円を超える美容外科の院長は多いです。開業に関しては、開業時の投資が大きくハイリスクハイリターンではありますが、開業から１年後で年収１億〜２億円、２年後には２億〜３億円を達成する医師もおり、成功すれば勤務医の比ではない年収を得ることも可能です。
SNSを有効活用して収入アップ
収入アップ、インセンティブアップのため現在絶対的に看過できないのがSNSの威力です。指名が多い美容外科医の多くはSNSを最大限に有効活用しており、日々の症例を毎日コツコツ発信するといった地道な作業を繰り返し指名のお客さまを増やしています。高収入を得ている美容外科医の多くは総じて自分のプランニングが上手です。また、美容外科医とお客さまの信頼関係が高まることで、お客さまがSNSで紹介して指名が増えることも近年とても多くなっています。
美容外科医は求められるものが大きく、結果が直接目に見えるなど間違いが許されないプレッシャーもあります。その分高額な収入はモチベーションを維持するためにも必要な対価だと言えるのではないでしょうか。
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